文章清書,組版ソフト (teTeX/pTeX)

Vine Linux では TeX を用いる上で必要になる基本的なパッケージteTeX(pTeX3)を揃え、さらに Vine Linux 2.6 CR版では、付属するリコーフォント(明朝体、ゴシック体、ポップ体、丸ゴシック体、太ゴシック体)、および、それぞれの斜体文字を用いることができます。

リコーフォントがインストールされていない場合(Vine Linux 3.0 FTP版など)でも、日本語(明朝体およびゴシック体)の斜体文字の使用が可能になります。また、いずれの書体でも横書きでは JIS フォントメトリックを採用しており、kanjifonts.sty を使用しない場合に比べ、撥音や句読点の前後のスペーシングがより適切に行われますので、多書体を用いる用いないに限らず kanjifonts.sty の使用をおすすめします。

サンプルファイルは /usr/share/doc/tetex-macros-*/kanjifonts-*/ 以下にあります(収録のバージョンにより、上記ディレクトリ名が若干変わる場合もあります)。README に解説が書かれていますので御覧下さい。

■kanjifonts.sty のオプション

kanjifonts.sty には以下のオプションがあります。

(オプションなし):

dvips により作られるpsファイルには、明朝体、ゴシック体が組み込まれません。よって PSプリンタで出力する場合には、明朝体とゴシック体はプリンタ内蔵フォントを用います(xdviでの表示は、Vine Linux 2.6 CR版 ではリコーフォントが用いられます)。

sysfonts:

全てのフォントについて、リコーフォントを用います。PS プリンタを用いてない場合には、xdvi による表示、印字ともオプションなしの場合と同じです。

none:

リコーフォント等がインストールされてない、またはフォントの設定が異なるマシンで、kanjifonts.sty を用いて作成した TeX ファイルを使用する場合に用いると、ポップ体と太ゴシック体、丸ゴシック体はゴシック体におきかえられます(もちろん kanjifonts.sty は必要になりますが)。

■フォントの指定
表 II.9-1フォントの指定
書体 命令 \textbf による書体
明朝体 \minfamily 明朝体
ゴシック体 \gtfamily ゴシック体
丸ゴシック体 \lxmgtfamily 丸ゴシック体
太ゴシック体 \lxgtbfamily 太ゴシック体
ポップ体 \lxpopfamily ポップ体

斜体にする場合には \slshape{} を用います。

注意

リコーフォントを用いる場合には、xdvi でのプレビュー時に、"「"、"」"や句読点が若干ずれて表示される場合がありますが、出力時には適切な位置に来るように調整を行っています。より正確なプレビューには dvips でPSファイルに変換後、ggv を用いて行って下さい。

TeXに関する詳しい情報は、日本語TeX情報などを参照してください。